ウンコはいかにして土に還るか:野糞跡掘り返し調査の記録その3

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③ 木の根による、分解された無機養分の吸収
 ミミズのはたらきで糞土が団粒土になると、豊富な養分を目当てに、すかさず野糞跡に木の根が伸びてきた。最初に木の根を確認したのは42日後の野糞跡で、日を経るごとにその出現率は高くなった。3ヶ月目では43%、4ヶ月目には70%の野糞跡で団粒土を覆うように大量の根が伸び広がっていた。
 おまけに64日後からは、その根のあちこちに菌根が現れた。菌根とは樹の根にキノコの菌糸が絡まりついてできたもので、そこで樹とキノコが共生している。菌根ができると土中の養分の吸収が促進され、樹木は元気に成長できる。