糞土師(ふんどし)の弟子、第一期 糞弟子(ふんでし)募集

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2015年3月31日 追記

<第一期 「ふんでし」二次募集>

糞土師の弟子、糞弟子を募集しましたが、残念ながら応募がありませんでした。
応募しやすいように、条件を下げました。その他に希望があればご相談ください。

1.弟子の期間はご希望に合わせます。
2.通年で随時募集します。
3.書類審査を通過した方には、面接時の交通費をお支払いします。
4.住み込み中は、年数回程度の帰省費用などもお支払いします。
5.住み込みではなく、1泊2日×月2回の通い弟子も募集します。その場合の交通費は自己負担です。
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 糞という字は分解すると、米+田+共となります。かつて糞は、下肥として田んぼに戻されていました。つまり、糞は循環を織り成す、すばらしいものだったのです。

 糞土師を名乗り糞土研究会をつくって、新たな暴挙に打って出たのが2006年。それ以来200回余の講演会で全国を巡り、『くう・ねる・のぐそ』や『うんこはごちそう』を著すなどして、人と自然が共生する生き方を訴え続けてきました。
 これまでの私はウンコへの偏見に対して、あえてキツイ攻撃的な物言いをしてきました。というのは、世間の常識や良識から出る批判や反論を積極的に掘り起こし、それら一つ一つに答えを見出してゆくことで、野糞理論が深まると考えたからです。このノグソフィアWEBサイトにも載っている「便論糞ぷん」は読んでいただけたでしょうか。これまで27件投稿してきましたが、まだの方は下の10件だけでも是非ご一読ください。

(1)2009年12月5日 ウンコは良識の踏絵
(2)2011年11月24日 ウンコになって考える ①ウンコは責任
(3)2011年11月27日 ウンコになって考える ②「ウンコ」になるということは・・・
(4)2011年12月4日 ウンコになって考える ③ウンコと死を見詰め、生を見極める
(5)2011年12月8日 ウンコになって考える ④原発と自然エネルギー
(6)2012年1月9日 ウンコになって考える ⑤不便は不幸か?
(7)2013年4月5日 ウンコはご馳走
(8)2013年4月5日 続・ウンコになって考える
(9)2014年7月8日 野糞は野蛮か最先端か
(10)2015年2月8日 ウンコが未来をつくる

 野糞論の基本は「食は権利、ウンコは責任、野糞は命の返し方」ですが、「ウンコはご馳走」に辿り着いたことで、命が無限に巡る生態系の循環の本質が明らかになりました。糞土思想はついに、だれからの批判にも負けないだけの理論に達した、と有頂天になったものです。ところが・・・

 『たくさんのふしぎ』でキノコ・コケ・変形菌・カビの4冊を一緒につくってきた越智典子さんにこの話をしたところ、「でも女は負けないわよ。イヤなものはイヤ。女に理屈は無いの。」と言われてしまったのです。また別の場面では、糞土思想を「正論」だと言われました。この正論というのは、正しいけれども受け入れられない、という意味です。
 そうなのです。どんなに理論武装したところで、それだけではダメなのです。「男は理屈、女は感情」の差をなんとかしなければ、広く世間に受け入れられるものにはなりません。しかも、生きる上では理論よりも、感覚の方がしぶとい力を発揮すると、私自身感じています。命を返す野糞は、生きる責任に向き合うことでありながら、とにかく楽しいからこそ13,000回も続いているのです。
 男の私がつくりあげた骨組みに、女性の感覚や母性でしっかり肉付けができてはじめて、糞土思想は本物になるのでしょう。男であることの自分自身の限界を、しみじみ実感させられました。

 話は替わりますが、私はこれまで糞土師活動の理想として、年間100回、つまり毎週2回ずつの講演会を目指してきました。そして昨年10月下旬から12月上旬にかけて、まさにその状態が実現したのです。ところがそれと同時に、五十肩と口内炎に加え、風邪に蕁麻疹に視野の震えという五重苦にも襲われてしまいました。また、暑さと多忙でバテ気味だった8月の沖縄講演会では、その最中に急に体調を崩し、講演を中断して今世紀2度目のトイレ糞をしでかすという失態を演じました。一人で講演活動を続けていくことの限界も感じています。

 ということでこの度、糞土師の育成を視野に入れて、内弟子(糞弟子:ふんでし)を採る決意をしました。「ふんでし」は正しい野糞の仕方だけでなく、野糞跡掘り返し調査も実践し、糞土師として講演活動ができるようになることを目指します。

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第一期 「ふんでし」募集要項

弟子入り中の生活は、茨城での質素な田舎暮らしになりますが、衣食住は保証します。記載以外のことについては、気軽にお問い合わせください。交渉にも応じます。

1. 「ふんでし」が学べること
・ 伊沢が提唱する「正しい野糞の仕方」を身につけることができます。
・ 41年にわたって積み上げてきた葉っぱ選びなどの知識、技術を学ぶことができます。
・ 野糞の分解過程と記録のとり方を学ぶことができます。写真の撮り方も少し学べます。
・ 「くう・ねる・のぐそ」を共にすることで、知識や技術だけでなく、糞土師の糞土哲学に触れることができます。(宿泊は別棟、野糞は分かれてしますので、安心してください 笑)
・ 講演会に同行し、自らの講演内容を考える時間がとれます。
・ 「ふんでし」期間を修了し、糞土師としてふさわしいと伊沢が認めた場合、糞土研究会認定の糞土師として講演活動などをすることができます。(糞土師を輩出することが弟子を採る目的のため、原則として修了までに力は身につけていただきます。ただし、糞土師として活動することを目指さず、人生の経験として弟子になる方でも歓迎します。)

2. 「ふんでし」がやること
・ 糞土師 伊沢の仕事、および家事の補佐
・ 野糞と分解調査の実践
・ 自らの講演内容の構築
・ 希望者には、古民家の改修や畑仕事にも取り組んでもらいます。

3. 待遇
・ 宿泊費、食事代などの生活費は無料です。伊沢宅の別棟に住み込み、自炊しながら同じ釜の飯を食います。
・ 月謝は必要ありませんが、給与もありません。
・ 講演会などに同行する際の費用などは、糞土師が負担します。
・ 週休2日。ただし、繁忙期は代休をお願いする場合があります。

4. 試用期間
開始から1ヶ月間の試用期間を経て、弟子入りをお願いします。

5. 弟子の期間
試用期間を含め、原則1年間。ただし、自ら途中で辞めることができ、場合によってはこちらから辞めていただくこともあります。また、相互の合意により、延長する場合もあります。

6. 募集人数
若干名

7. 募集期間
2015年3月31日まで。(申し込みが間に合わない方は、ご連絡ください)

8. 応募条件
・ 野糞を楽しみ、糞土思想を深める意欲があること。
・ 原則18歳以上、40歳代まで。
・ ネット検索やワープロなど、簡単なパソコン操作ができること。
・ 炊事や掃除など、家事の補佐も嫌がらずにやってくださる方。(経験は問いません。)

9. 申し込み方法
下記の事項を記載の上、Eメール、郵送またはFAXでお申し込みください。
[記載事項]
(1) 氏名(ふりがな)
(2) 年齢
(3) 性別
(4) 住所
(5) 電話番号
(6) 糞土思想や糞土師活動への想い。疑問、質問なども。
(7) できること(特技や資格も含め)、やりたいことなど、自由に書いてください。
[申し込み先]
Eメール: nogusophia@gmail.com (アットマークを半角にしてください)
郵送: 〒309-1347 茨城県桜川市富谷1014  伊沢正名
電話・FAX: 0296-75-2384

10. 採用までの流れ
(1) 申し込み
(2) 書類審査
(3) 面談(場所は伊沢宅を基本とし、日時は個別に設定します)
(4) 面談後、遅くとも1週間以内に合否をお知らせします。
(5) 弟子入り開始時期は、個別に相談に応じます。

11. その他
私自身は主義(不便を楽しみたい)として、ネットもケータイも使いませんが、否定している訳ではありません。特に糞土師活動の補佐では、ネットを活用していただきます。
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